新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に感染しないように予防をしましょう
2020.03.04
■接触感染に注意しましょう
毎日、新型コロナウイルスに関して報道がされています。日本では一気に広がる感じでないものの、じわり広がりをみせるとともに、マスク不足も続いており、不安な日々が続いているかと思います。
ところで、このウイルスの感染力は少なくともインフルエンザより強くないという報告もみられています。密閉された空間で症状がみられる方と長時間一緒にいると感染リスクが高まってくると思いますが、感染の広がりの遅さからみても飛沫感染や空気感染は少ないのでないかと考えられています。
それよりも、感染者が触った手すりやトイレなどにウイルスが付着していた場合、非感染者がそれらに触れ、目や口元などに手を当ててしまって感染する恐れがあるようです。
飛沫感染が主たる感染の要因であればもっと爆発的な感染拡大になっているでしょう。接触感染は共同施設、病院などどこかの共有環境にウイルスが付着していれば感染する可能性が高くなるので注意が必要です。
■消毒・除菌剤で感染拡大抑制
接触感染を抑えるにはウイルスに対して有効な消毒薬が重要です。下記の図でもわかりますが、効果を示す除菌・消毒剤には次亜塩素酸ナトリウム、アルコール、ポリヘキサメチレンビグアナイド(PHMB)などがあります。聞きなれないPHMBとはコンタクトレンズや業務用浴槽などでも使われている非アルコール・非塩素系除菌剤です。
ウイルスは脂質性の膜を持つウイルスと持たないウイルスに分けられます。前者はアルコール消毒剤のダメージを受けやすいですが、膜を持たないタイプのノロウイルスやインフルエンザウイルスは30秒~1分程度アルコールの接触が必要となります。一方で、PHMBは非常に幅広い範囲の細菌類、ウイルス類に対して有効な薬剤で、代表的なものとして、インフルエンザウイルスやノロウイルス、大腸菌やレジオネラ菌等に対しての除菌、不活化の報告があります。

■これ以上の拡大になりませんように・・・。
事態は刻々と変わってきますが、今のところ私たちは情報に留意して感染拡大につながらない行動が大事でしょう。そのときに、それぞれの方がお使いになられるケースに応じて上記のような消毒・除菌剤を利用され、感染拡大の抑止につなげられればと思っております。