コラム

Column

投稿日:2023年11月16日/更新日:2024年3月22日


麹菌発酵食品の機能性に関する新展開!
麹菌発酵食品

麹菌はカビの一種で、日本をはじめ湿度の高い東アジアや東南アジアにしか生息していません。
 
麹菌はたんぱく質をアミノ酸に分解する「プロテアーゼ」や、炭水化物や糖質を糖に分解する「アミラーゼ」、脂質を分解する「リパーゼ」の働きによって、発酵食品の旨みや甘味に関与していることが知られています。
 
麹菌は一般的に、美肌、免疫力向上アップなどの健康効果が注目され、最近は「腸活」や「菌活」といったワードも多くみられるようになり、健康志向のキーワードにもなっています。
 
このように麹菌発酵食品に関して、5月に行われた日本栄養食糧学会(札幌コンベンションセンター)でもシンポジウムで注目されていたので、一部、紹介したいと思います。
 

麹菌含有消化酵素のプレバイオティクス

腸内細菌

これまで、プレバイオティクスは腸まで到達して、腸内細菌叢のえさとなり、宿主に健康上の利益をもたらす難消化性繊維として認識されてきました。
 
代表的なプレバイオティクスとしては、フラクトオリゴ糖などがあります。
 
一般的に、腸内細菌叢やプロバイオティクスは、短鎖脂肪酸やアミノ酸などの代謝産物や、ポストバイオティクスと定義されている物質を産生するなど、様々な方法で宿主の健康に有益な効果が報告されています。
 
本発表ではアスペルギルス由来の酵素がプレバイオティクスに似た効果を示すことが報告されました。
 
すなわち、脳内ペプチドであるホモカルノシンが海馬中で増加していることで、アスペルギルス由来のプロテアーゼやリパーゼが新しいタイプのプレバイオティクスになる可能性が示されました。
 
これらの酵素は、おそらく大腸で未消化の多量栄養素を消化し、腸内細菌叢へ影響することで、有益なプロバイオティクスが増加し、さらにホモカルノシンなどの他の代謝産物が増加することで健康上の利益をもたらすことが示唆されました。
 

腸内環境改善にアプローチする『シンバイオティクス』の効果

発酵食品

麹菌は酒、醤油、味噌などの我が国の醸造産業に不可欠です。発酵過程で麹菌が生産する酵素や代謝産物は、味や香りを付与するだけでなく、それらの摂取によって様々な健康効果が明らかになってきています。
 
しかし、麹菌の菌体そのものの摂取がどのような影響を及ぼすかは解明されていません。
 
これまで、麹菌に代表される糸状菌は低酸素条件では生育できないとされてきましたが、酸素濃度の低くても、有機酸やアミノ酸を生産することで酸化還元バランスを制御して、生育できるとうことが報告されました。すなわち、腸内で低酸素環境でも条件さえ満たせば、麹菌も生育可能であることを意味します。
 
このように今回改めて、麹菌のパワーとして、私たちの腸内環境改善に寄与し、プレバイオティクス効果に加え、プロバイオティクス効果の可能性が分かりました。
 

麹菌を用いた発酵原料「メガザイム7®」

メガザイム7イメージ

私たちの体にある消化酵素を含め、全ての酵素はより生体内で効率よく活性化するためにビタミンやミネラルなど特定の補酵素が必要です。
 
分解酵素は適切な補酵素と組み合わされたとき、酵素だけの状態より、速く良く分解力を発揮します。
 
例えば、タンパク質を分解するプロテアーゼ酵素はアスコルビン酸カルシウムを組み合わせます。これにより、身体は消化の過程に多くのエネルギーを消費することなく、効率よく消化・吸収を行います。
 
メガザイム7®では、これらの生体内での酵素活性に必要なミネラルを特定し、配合することで、より効果的に機能することを可能にしています。
 

まとめ

昔から、日本人の食生活に深い麹は生体に有用であることは前述しましたが、弊社のメガザイム7®はヒトの生体内で三大栄養素を消化する酵素を活性化するような設計がされた原料です。
 
原料・副素材に至るすべては自然由来のものを使用しており、生体内の酵素活性を助けるミネラル(鉄、マグネシウム、マンガン、亜鉛)を配合しています。
 
Held(ヘルト)では、麹菌を用いた発酵原料のサプリメントのOEM/ODMを行っております。 企画から商品化までトータルサポートが可能ですので、オリジナル製品の販売を検討している場合には、お気軽にお問い合わせください。