コラム

Column

投稿日:2021年8月10日/更新日:2022年6月14日


暑い夏を乗り切るための予防法

連日30度を超える日が続き熱中症に関するニュースを目にすることも増えてきました。

この暑さの中でも、懸命にプレイしているオリンピックの選手の方々の姿には胸を打たれますが、さすがに競技開始時間の調整をする項目もあるようです。
熱中症は命にかかわる病気ですが、予防法を知っていれば防ぐことができます。
熱中症を防ぐためには、日々の生活の中で次のようなことに気をつけましょう。

「暑さを避ける」

室内では、換気を確保しつつエアコンの温度設定をこまめに調整しましょう。
暑い日や暑い時間帯の外出を避け、少しでも体調に異変を感じたら、涼しい場所に移動し水分を補給しましょう。

「こまめな水分補給」

のどが渇く前に、こまめに水分を補給するようにしましょう。
たくさん汗をかいたときは、スポーツドリンクや塩あめなどで塩分も補給することが大事です。

「暑さに備えた体作り」

意外と疎かになりがちですが、熱中症の発生には、その日の体調が影響するため注意が必要です。
前の晩に深酒をしたり、朝食を抜いたりした状態で暑い環境に行くのは避けましょう。
一方で、新型コロナウイルスの感染を防ぐために、「身体的距離の確保」、「マスクの着用」、「3密(密集、密接、密閉)を避ける」といった「新たな生活様式」を実践することも求められています。

除菌剤

気温・湿度の高い中でマスクをすると熱中症のリスクが高くなるため、屋外で人と十分な距離(2m以上)が確保できる場合は、マスクをはずしましょう。
マスクを着用しているときは、負荷のかかる作業や運動を避け、周囲の人との距離を十分にとったうえで、適宜マスクをはずして休憩をとるようにしましょう。

熱中症は自分でも気がつかないうちになってしまう場合があります。
家族や友人など、周りの人とも水分補給や休息をとるように声をかけ合うことが、命を守るための大切なコミュニケーションになります。
熱中症の予防や対策に備えながら、暑い夏を乗り切りましょう。

 
管理栄養士、博士(生物環境調節学) 千葉 大成

■監修

管理栄養士、博士(生物環境調節学)、専門は栄養生理学 千葉 大成

■人々の健康のために

 東京農業大学大学院博士課程修了後、国立健康栄養研究所、大学研究機関で、食と健康に関わる研究活動および教育活動に18年携わってきました。研究活動としては、機能性食品素材に着目した骨粗鬆症予防に関する研究を主に行ってきました。一方で、教育活動の傍ら、地域貢献セミナーや社会人教育にも携わってきました。
 そういった研究・教育活動から疾病をいかに予防するかを考えるようになりました。つまり、薬剤で“病気にフタ”をすることで病気を抑えることよりも生活習慣(食事、運動、サプリメント)で“病因を流す”ことによって疾病を予防していくことを積極的に働きかけていきたいと考えるようになりました。

■略 歴

2000年東京農業大学農学研究科博士後期課程修了後、2018年まで大学教育研究機関で主にフラボノイドによる骨代謝調節に関する研究に従事した。