Type2collagen・Proteoglycan
投稿日:2022年8月4日/更新日:2024年3月22日
Ⅱ型コラーゲン・プロテオグリカンは、関節のケア成分として有名で、健康食品から機能性表示食品まで販売されていて、バラエティの豊富さが特徴的です。
一般的に関節ケアで有名な成分と言えばグルコサミンやコンドロイチンですが、これらとはまた別の構成成分であり、相互に摂取するのもおすすめです。
また、コラーゲンに含まれるヒドロキシプロリンは、肌のコラーゲン合成促進能や、プロテオグリカンにはヒアルロン酸の合成促進能があり、美容面でも効果を期待できます。
もちろん美容商材としても市場に広く認知されており、幅広い商品展開を考える事ができる素材です。
今回は、そんなⅡ型コラーゲンとプロテオグリカンの魅力について解説していきます。
Ⅱ型コラーゲン・プロテオグリカンそれぞれについて解説します。
タンパク質を作っているコラーゲンは、人体の臓器、皮膚、骨などの各部位に存在していて、繊維や膜のような構造を作っており、人体全体の約3分の1を占めています。
コラーゲンは存在する部位によって構造が異なり、その構造により19種類以上のタイプに分けることができます。
それぞれのタイプは発見された順にⅠ型、Ⅱ型…と名付けられ、表記されていて、一般的にはⅠ〜Ⅴ型が広く知られているでしょう。
体に最も多く存在するⅠ型、軟骨や目の硝子体に多く存在するⅡ型、血管などに存在するⅢ型などは特に市場に多く流通しているコラーゲンです。
それぞれの型によって得られる効果も大きく異なります。
Ⅱ型コラーゲンは、主に関節の軟骨や目の硝子体に含まれていますが、丈夫な骨の形成や、膝や肘などの関節の曲げ伸ばし機能を維持するために必要な成分です。
プロテオグリカンとは、タンパク質と糖が結合した糖タンパク質であり、人や動物では皮膚や軟骨に存在します。
タンパク質を意味するプロテオと、多糖類を意味するグリカンから付けられた成分です。
肌に保水力を与える事でハリや弾力を改善する美容効果が有名で、美容ドリンクなどによく配合される成分です。
また、変形性関節症などの症状を改善する事から、関節にも有用で、関節の痛みをケアするサプリメントなどに配合されています。
また、機能性表示食品も市場に広く流通しており、プロテオグリカンの認知度は美容面・健康面からも非常に高い事が伺えます。
また、本来廃棄される部位であるサケの頭部から抽出しているプロテオグリカンも多く、SDGsに貢献できる素材でもあるのです。
Ⅱ型コラーゲン・プロテオグリカンのそれぞれの働きと効果を解説します。
Ⅱ型コラーゲンは、関節炎の改善に効果があると確認されています。
関節炎を患っている方は日本国内に非常に多く、その数なんと3000万人以上とも言われています。
日本だけでなく、世界各国で加齢と共に関節の痛みや症状に悩む人は多いです。
Ⅱ型コラーゲンは、胃酸や酵素によって部分的に分解されつつも、ある程度のコラーゲン分子を残して腸に到達します。
腸に到達すると、腸内の免疫細胞に働きかけ、関節などの炎症作用を抑えることで効果を発揮するのです。
経口摂取により、関節リウマチへの有意な効果も確認されています。
コラーゲンは身体を構成する重要な成分です。
身体の部位によってそれぞれ異なる型のコラーゲンが配置されています。
関節軟骨には、主にⅡ型コラーゲンが存在しており、Ⅱコラーゲンが関節の健康に影響していることが考えられています。
Ⅱ型コラーゲンの継続摂取は関節の健康を保つために非常に有用で、摂取する事で膝の曲げ伸ばしなどの運動可動域を広げる事が期待できます。
Ⅱ型コラーゲンは、ひざ関節の柔軟性を改善するとして、機能性表示食品の関与成分となっている原料もあります。
プロテオグリカンには、抗炎症効果が確認されています。
プロテオグリカンの摂取により、炎症を抑えるサイトカインを促進する効果があるのです。
炎症を抑える事で、炎症性の腸疾患や、関節炎などの症状の改善が期待できます。
また、慢性的な炎症状態は、肌などへの悪影響や、疾患の危険因子となったり、免疫力の低下より感染症に罹患しやすくなったりと身体における悪影響を及ぼす為、抗炎症作用のある成分の摂取は健康・美容いずれにおいても効果的です。
膝軟骨のほとんどは水分で構成されていて、その次にⅡ型コラーゲン、プロテオグリカンと続きます。
プロテオグリカンは膝軟骨に保水性を与えることで、膝軟骨の役割である粘弾性を維持することに寄与しているのです。
実際に、プロテオグリカンの摂取は変形性関節症に有効と言われています。
変形性関節症とは、関節の軟骨がすり減ることで腫れなどの症状が起こり、ひいては関節の変形を伴う症状です。
特に50歳以上の女性に多い症状であり、多くの人の悩みでもあります。
これらの効果からプロテオグリカンは関節ケアの製品に配合されるのが一般的です。
健康食品だけではなく、機能性表示食品も市場に多く販売されているため、消費者の認知度も高い効果であることが伺えます。
プロテオグリカンには、線維芽細胞を賦活して肌のコラーゲンやヒアルロン酸の酸性を促進する効果が期待できます。
また、保水効果も高いため、肌を内側から潤す事で肌の弾力も高めます。
弾力が保持される事で、シワやたるみなどを予防して、ハリのある肌を維持する事に繋がるのです。
美容ドリンクやサプリメントに含まれている事が多く、高級な美容商材としても広く認識されているのではないしょうか。
Ⅱ型コラーゲンは鳥の胸骨の軟骨や、豚の気管軟骨、サケ軟骨を由来原料とし、プロテオグリカンは、サケの鼻軟骨を由来原料としています。
いずれも普段の食事で摂取される部位ではないため、主にⅡ型コラーゲン、プロテオグリカン共にサプリメントでの商品化が望ましい成分です。。
Ⅱ型コラーゲンや、プロテオグリカンを飲むタイミングとしては、基本的には自由です。
医薬品ではないため、「食後に飲まなくてはいけない」などの制約は特にはありません。
ただし、飲むおすすめのタイミングはあります。一つとして、食後の満腹時です。
食事と共に摂取をする事で効率良く吸収、利用される事が考えられます。
また、美容効果を高めたい場合は就寝前が良いでしょう。
睡眠時に分泌される成長ホルモンと共に肌の回復を助けてくれます。
Held(ヘルト)では、お客様のニーズにあわせた、訴求力の高いサプリメントの企画・製造を行っています。
企画から商品化までトータルサポートが可能ですので、Ⅱ型コラーゲンやプロテオグリカンを配合した関節製品ケア製品や、美容ケア製品の販売を検討している場合には、お気軽にお問い合わせください。
管理栄養士、博士(生物環境調節学)、専門は栄養生理学 千葉 大成
東京農業大学大学院博士課程修了後、国立健康栄養研究所、大学研究機関で、食と健康に関わる研究活動および教育活動に18年携わってきました。研究活動としては、機能性食品素材に着目した骨粗鬆症予防に関する研究を主に行ってきました。一方で、教育活動の傍ら、地域貢献セミナーや社会人教育にも携わってきました。
そういった研究・教育活動から疾病をいかに予防するかを考えるようになりました。つまり、薬剤で“病気にフタ”をすることで病気を抑えることよりも生活習慣(食事、運動、サプリメント)で“病因を流す”ことによって疾病を予防していくことを積極的に働きかけていきたいと考えるようになりました。
2000年東京農業大学農学研究科博士後期課程修了後、2018年まで大学教育研究機関で主にフラボノイドによる骨代謝調節に関する研究に従事した。